第7回 あさぎり天空祭り

2006年8月17日 




出かける朝は雨の音で目が覚めた。 我が家の寝室はロフト形式で、屋根が頭のすぐ上にあるため雨音が間近に聞こえる。 
 かなり激しい雨が降っていたので、雨音も激しく、その音が夢に作用したのか、僕は夢の中でロック・フェスティバルの歓声の中にいた。  大きな歓声の中で聞こえてきたのは、The Garteful Deadの【Touch Of Grey】だった。
 幸先のよい夢を見たものだ。 これから開かれる祭りへの参加の日に、よりによってデッドの夢を見るとは、、、、。

 激しかった雨は僕が出かけるころには上がっていた。 ほとんどの準備は出来ていた。 後は食料を積んで出かけるだけ。  8時半ごろ、トラックのエンジンをかける。 さあ、天空祭りに向けてTruckin’開始。



 天空祭りの行われる富士山西麓の本栖ハイランドへは我が家からほぼ真南、約200キロの道のりだ。  村道、県道、国道を繫いで南へ向かうルートはのどかな田舎道。  快適なドライブが続く。 僕の作ったルートで一番の難所は、国道140号線の雁坂トンネル付近だ。 埼玉県側は急な上り坂とカーブが連続する。
 今回は、照明チーム・Overheadsのブースを作るために、単管などを積み込んでいる。  走行距離18万キロになろうかという我がおんぼろトラックは上り坂に弱い。 長い長い峠道をあえぎあえぎ上っていく。
 秩父山系のどてっ腹を貫く長い雁坂トンネルを過ぎると山梨県。 ここからは長い下り坂。 喘いでいたエンジンもほっと一息。  エアコンを切って高原の涼やかな風を楽しむ。 あいにく、僕のトラックにはAMラジオしかない。  この道中で、デッドの曲でも聞きながら走れれば最高の気分なのだが、、、、。 贅沢は言えない。 これから最高に楽しいはずの祭りが待っているのだから。



 うきうきしながら走る甲府盆地は晴れていた。 向かう先の富士山辺りは、不気味な黒雲で覆われている。  おりしも九州地方へ向かっている台風の影響下にある天候は、この祭りの唯一の不安定要素だ。 ネット上の参加者の願望は、祭りの期間は何とか晴れてくれ!これに尽きていた

 道沿いの量販酒店で発泡酒を手に入れる。 ビールにしようかと迷うがいつもの格安発泡酒を選ぶ。 この店は、2年前石巻の仲良し夫婦=さかちよ氏&みかちゃんの車に同乗させてもらった時に寄った店だ。  今回は二人は不参加だという。 二人には【石巻セルフビルド】の際に、 言葉に尽くせないほどお世話になった。 今回のお祭りで一緒に遊べないのがとても残念に思える。



 昼食をとり、やがて最後の上り坂、精進湖への峠にかかる。 峠道にかかった途端、ワイパーが間に合わないほどの豪雨に見舞われた。 雁坂道から見た黒雲がもたらしている雨だろう。 ずんずん髙度を上げる。長いトンネルを過ぎると雨は小止みになっていた。
精進湖が見えてくると、会場へは近い。 国道を右折して本栖湖の町を過ぎるとやがて下り坂となり、手書きの看板が、少し控えめに【天空祭り】 の会場に着いたことを教えてくれる。
 本栖ハイランドへ入っていくと、例年受付が設けられている付近に、大きなテント。 どうやらここがスタッフの食事どころらしい。
  最初に目に入ったのが、Fire Mountain Boysのりんさんの元気な姿だった。



 りんさんと久しぶりのハグ。 昨年の天空以来なのかな? 一通り挨拶を済ませてテントを見ると、スタッフの若い衆達がくつろいでいる。 その中にWild FlowersのTakashiさんとLucyさんもいる。 早速ハグ。
 そして祭りの首謀者の一人、サッチともハグ。 三回目の参加ともなると、若いスタッフにも顔馴染みとなってくる。  まじめそうに見えたワタル君の崩れっぷりが見事!
 駆けつけの一杯を勧められるが、Overheadsのブース設営が待っているため後の楽しみに取っておく。  会場では、雨が降ったり止んだり。 そして時おり強く降ったり、、、。 それでも雨の合間を見ながら会場設営は続けられた。





雨が小止みになったのでライブ会場に出てみた。 激しかった雨で設営は小休止。 メインステージのティピの骨組みが組まれている。
 お陰で、ティピの組み方を初めから眺めることが出来た。 

 ステージの位置が今までの山を背景とした位置から、ハイランド入り口の管理棟側へ移動していた。  僕は残念な思いだったが、管理人の希望だという。 今回のステージ側から山の方向を見ると、 PAのミクシング・ブース用にドーム型テントを提供している【ひょうこま】の基地が並んでいた。。

 

 なんとも清々しい景色じゃないか。これからどんな楽しみが待っているのか、ワクワクする気持ちを落ち着かせてくれるかのような景色だ。

Lucyさんより

 4時ごろだったろうか、激しかった雨が止んだ。 賄いテントでくつろいでいたスタッフが動き出した。
 僕は、Overheadsの助さんとブースの位置を決め、二人で単管を組みだした。


 しばらくするとメインステージの組み立てに目処がついたのか、若いスタッフ達が応援にやってきてくれる。



 面白いもので、若い人たちの作業を見ていると、おのずと役割が決まってくる。 ライブペインティングをやる神尾君がリーダー格で 若者達を引張っていく。 単管を組む、という作業自体が初めての人が多い。 結構楽しそうだ。
 お陰で僕は、口を出すだけで作業が進んでいく。
 単管を組み終え、床のコンパネを張り終えたら、後はシートで屋根と壁部分を覆えば完成。

そもそも、このブースを作りたいとタニヤンに申し込んだのは7月15日に開かれた、【みちのくChina Heads】 の前夜祭でだった。
 いつもオーディエンスと同じ床のレベルでの照射が多く、綺麗なサイケデリック・ライティングが オーディエンスの背中に当たり、ステージまで届かないことが間々ある。 Overheadsファンとしては、文字通り、 オーディエンスの頭越しに、直接、ステージやスクリーンへ投射してもらいたい、という僕の個人的要望からだった。
  嬉しいことに助さん・タニヤンは僕のわがままを快く受け入れてくれて、今回の試みとなった。


 スッカリ出来上がったメインステージのティピ。 水溜りが激しかった雨を忍ばせる。


 全ての設営を終えて賄いテントでくつろぐスタッフ。 この夜の食事はカレーだった。 僕もご馳走になったが、オーソドックスな 美味しいカレーライス!だった。 食事の後も、断続的に雨が降ったり止んだり、振舞われた生ビールを飲みながら、明日からの たのしみを語り合った。
 ここで、1999年Phish @ 苗場のセットブレイクの時、紹介されたけど、 その後会えるチャンスが何度かありながら7年間再会する事が出来なかった小上馬さんに再会できた。
彼には失礼とも思えるお願いをしたことがあり、一度会ってきちんとお詫びを言いたかったのだが、その話は後ほど。
 夜が更けていき、若い衆がそれぞれの場所へ姿を消した後、小上馬さん、セイカさん、ハリマオさんのおじさんだけが居残って、 夜半近くまで話し込んだ。
 みんな、それぞれが、友人の友人だったりして、この30年間くらいの間に、少なからず何回か、 どこかですれ違っていたんだなあと確認しあった夜だった。
僕はテントを張る暇がなかったので1時ごろ、トラックのシートに潜り込んだ

Keep On Truckin'



Keep On Truckin'












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