
第7回 あさぎり天空祭り
2006年8月18日
夕暮れが迫ってきた。 さすがに暑かった会場にも涼しい風が吹き抜けていくようになった。 それでも、今夜は長袖シャツを引っ張り出すほどではなかった。
溜まり場に戻ってWarlocksの熱気を冷ましていた。 昨日から、横で飲んでいた、艦長・Keiちゃん・Bambiちゃんの三人が帰るというので、 車のところまで見送っていった。 まっちゃんたちのテントがすぐそばにあって、まっちゃん一家も一緒に見送る。 また、いつか、どこかでの再会を約す。
三人を見送った後、この辺りにtoko & takさんの村があったはずと探してみる。 まっちゃんたちのテントから西奥へ少し行ったところに彼らのテントサイトがあった。 すぐにtokoさんからビールをご馳走になる。
僕のタオル姿は、Warlocksの途中でizumiちゃんから【羊巻き】にしてもらったのだ。 何でもサッカーのワールド・カップの時、韓国のサポーターの間で流行った巻き方だったそうだ。 羊巻きというより、熊襲巻きといったほうが正解かな僕の場合は。
初参加のtokoさんの同僚=イチさん一家を交えて記念写真
溜まり場へ歩いていく途中で、友人に会った。 【アケト】って、どんなバンド?と聞かれた。
ウ~~~ント、しばし絶句。 何せ30年前に一度聞いたっきり。 オールナイト・レインボウ・ショウだったか、どこだったか?聞いた場所さえ記憶のかなた。 それでも細い記憶の糸を辿っていく。
初期の頃のPink Floydのキーボード抜きで、裸のラリーズのノイジイな部分を抜いて、 足して2で割ったようなバンドかな?
こんな説明では分かりっこないだろうなあ。 そう思いながら自分で苦笑していた。
そりゃあそうだろう。 Pink Floydもラリーズも解散して20年以上経つバンドだものな。 それに、質問してきた友人が、二つのバンドを知っているかどうかさえ不明なのだから。
4月に、タニヤン夫妻がお花見に赤城山にやって来た。 その日は、アケトのひときさんがベースの方と音合わせしていたそうだ。 天空へ向けてか? バンドの再編を目指しているらしい。 ひときさんからいただいた年賀メールに、昨年は 満月祭・高い風・地球屋に出演とあったので、徐々に活動を再開されていたようだ。
下手な説明を聞くよりは、心を空っぽにして、アケトの音を聞いて欲しいと思った。 僕自身も、そうするつもりだから。
【アケト】
夕暮れの空に雲が流れていた。 青い色をバックにダイナミックに灰色の雲が流れていた。
トワイライト・ゾーンの様な雰囲気の中、アケトの音が流れ始めた時、なぜだか涙が出そうな気持ちだった。 それがなぜだったのか分からない。 独特のバンド・サウンドをバックに、ややうつむき加減で詩を歌うひときさん。 それは、ノスタルジーではなく、一人の男が長い沈黙から再び立ち上がろうと宣言しているような感じを受けたからだろう。 僕にアケトの音楽を語る資格はない。 ただただ、今演奏されている音を楽しむだけだ。
繰り出される音と、歌われる詩に集中していたのだが、今はどんな演奏だったのか記憶が定かでない。 ただただ、音の洪水の中に埋没していたように思う。 色々な場所で、どこがベスト・ポジションなのか 探し続けていたように思う。
このギターの人は、凄いフレーズをいとも簡単に弾きこなしていたなあ。 耳にも止まらぬ早弾きも、 心に迫る泣きのフレーズも見事だった。 誰か、、演奏を録音した人はいるのだろうか?
バンドの音は全く違うけど、ひときさんの歌う姿にルウ・リードを思い出していた。 訥々と、といった 言葉を思い出していた。 最初は戸惑っていたように思えた会場の若い人たちも、中盤以降、 がんがん踊っていたのが印象的だった。
独自の世界を持っている人は羨ましい。 誰に媚びることもなく、その独自の世界を広げている人は美しい。 それ故に、苦悩も多いのかもしれないけれど、無能な僕には、ただただ羨ましい。
Overheadsの照明を熱望していた。 充分夕闇の中だったけど、なぜだか照明は控えめだった。 多分、タニヤンは聞きほれていたのだろうなあ?
ふと、ステージの横に視線をそらすと、妖艶な影絵が、、、。
昨夜は炎の舞を演じていたアチコさんが今夜はフラフープをモチーフにして、しなやかなダンスを見せてくれた。 アケトの演奏とシンクロして、物凄く官能的だった。
僕は、アケトでは踊れない。 ただただ、その場に固まって音に埋もれていた。 昨年の師走、地球屋でのライブCDを頼りに天空での演奏を想像していたのだが、僕は完全に打ちのめされていた。
演奏が終わって、物凄い疲労感を感じた。 それだけ、音に集中していたんだろうな。
ありがとう、アケト! お気に入りのバンドがまた一つ増えた。 活躍して欲しいけど、ここぞ!という場だけで聞きたいなあと思う。 身勝手な欲望であることは承知しているのだが、、、。
昨夜に続いて、花火が上がる。 テントサイトに戻って、みんなと見ていた。 何度もシャッターを押したが見事に失敗だった。【天空オーケストラ】
悪いけど、今夜のライブは僕にとって、アケトで終わった。 もう体中に音楽がいっぱいいっぱいで 入る余地はない。 そんな訳で、天空オーケストラの演奏は、3曲聴いただけだった。
天空祭りというネーミングから考えると、この天空オーケストラがメイン・アクトなんだろう。 今年で3回、天空祭りに参加しているが、毎回遅い時間帯に演奏されるので、体力的に演奏を聴けないでいる。 しかも、極端に単純化された歌の世界が、単純化されているがゆえに僕は馴染めないでいる。
俺達は虹だ、俺達は戦士だ、と歌われると、そう、それがどうした。 と、応えてしまう自分が居るのだ。 まあ、これは、個人の好き好きの問題に関わってくるので、これ以上のことを言うのはよそう。
テントサイトに戻って聞いていた。 Warlocksのメンバーとおしゃべりしながら聞いていた。 時々、ベースのハウリングが大きな音で聞こえていた。
天空オーケストラを聴いている、Warlocksのドラムス・ショウちゃん夫妻の後姿。
疲れ果てて戻ったはずのテントサイト。 既に、アミちゃんと女王様は寝ていた。 野郎ばかりが、わずかな 炭火を囲んで語り合った。 これが焚き火だったら、The Bandの Northern Lightのジャケット写真みたいだなあ、などと考えていた。
WarlocksのMOCHIさん、ショウちゃん・けんちゃん・イッチーさん。タローさんは既に夢の中。 さながら、Bandのミーティングのようだった。
話の内容はいろいろだった。 MIXIへの復帰や参入をお願いした。 DEADの話や、Warlocksの将来。 一人去り、二人目が寝ついたが、3時半過ぎまで話し込んでいた。
Keep On Truckin'
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